簿記のボの字も知らなかった私
昨年の今頃、私は簿記の「ボ」の字も知らない、全くの素人でした。
「仕訳」という言葉を聞いたことはあるものの、それが何だか分からない。
借方とか貸方とか言われても、すぐにどっちがどっちか分からなくなる。
「簿記」というものに対して、本当に全く何の知識も持っていませんでした。
そんな私が、ひょんな事から完全に独学で「建設業経理士2級」を目指して勉強することになりました。
これが昨年11月のことです。
本試験は3月でしたので、約5ヶ月弱で、簿記素人から建設業経理士2級へと合格できたことになります。
しかも本試験は2時間で行われるのですが、開始から40分くらいで全問解答終了。
そして帰宅後にインターネットの解答速報で確認すると、全問正解してました。
なぜ、全く何も知らない状態から、これほど余裕の合格をすることができたのか。
そのあたり、ちょっと語ってみようかと思います。
最初にぶつかった壁
勉強を始めてすぐに、なにやら「仕訳」というものが重要らしいということは分かりました。
重要らしいということは分かったんですが、これがなかなか理解できない。
例えば、
「100円の商品を仕入れ、代金は掛けとした。」
という仕訳なら、
仕入 100 / 買掛金 100
となる。
「仕入」は費用で、「買掛金」は負債だという。
そして費用は損益計算書に記載され、負債は貸借対照表に記載されるという。
え?
ということは、1つの仕訳を2つの帳簿に分けて記録するの??
なんでそんな分かりづらいことするの??
・・・最初は本当に、これが分かりませんでした。^^;
最初におさえるべきは、処理の順番だった。
今思えば、簿記の勉強って、全体の流れを把握することが凄く大事なんですね。
私の場合、とにかく「仕訳」が重要だと聞いたもんだから、「仕訳」だけを見て勉強しようとしてました。
なので全体の流れが分からず、何でもないところでつまづいてしまったわけです。
という簿記の流れを 最初に見ておけば、どうということはなかったのです。
しかし、ここで「処理の流れ」を強く意識できたことは大きかったと思います。
費目別計算→部門別計算→製品別計算
という処理の流れも重要になってきます。
簿記という一連の手続の中で、自分が今どこを勉強しているのか?
これを意識しておくと、全体の理解がぐっと深まると思います。
具体的な勉強方法。習うより慣れよ。
簿記を勉強する上で、全体の流れを意識することが重要だと述べました。
そして、「全体の流れを意識する」ためにかかせないのが、「とにかく最後までやってみる」ということです。
勉強していくうち、どうしても分からないところが出てきます。
そんな時、分からないままでもいいので、とにかく答えと解説を読んでおいて次に進むことが大事なのです。
ある時点で分からなかったことが、分からないまま読み進めていくと理解できたりするのが簿記です。
地道に1つずつ、確実に理解しながら進むのではなく、分からないままでもいいから、とにかくゴールまで行ってみる。
そしてまたスタートに戻って同じ道を繰り返し通ってみる。
そうしていくうちに、どんどん理解が深まっていきます。
「頭で理解するのではなく、手で覚える。」
最も簿記試験の合格への近道となるのは、この考え方だと思います。
そして実践したこと。
繰り返し繰り返し、何度も何度も市販されているテキストの問題を解き、過去問題を解きまくりました。
もう問題文を見ただけで答えが思い出されるくらいです。
しかし、そんな勉強法にも弱点がありました。
大量の紙を消費する上、解答を手書きしてると、思った以上に時間がかかるんです。
もっとスピーディに勉強できないか?
そう考えてあるソフトを作りました。
今日公開させて頂いた「あいぱす!建設業経理士2級編」の元になったソフトです。
これを作ってからは、飛躍的に勉強速度が上がりました。
解答を手書きするより、何倍も速く、しかもちょっとゲーム感覚で勉強できるようになりました。
最初に書いたように、簿記の勉強を始めて約5ヶ月で建設業経理士2級に合格したのですが、そのうち1ヶ月半~2ヶ月くらいはこのソフト開発をしてました。
それだけ試験勉強の時間を取られていたわけですが、ソフト完成後の効果はこれを取り返して余りあるものでした。
そして本番。
結果として、途中で悩むこともなく、スラスラと全問解答し、余裕で合格することができたのでした。
以上、私の体験記でした。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。