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建設業経理士2級:よくある仕訳問題その4

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朝晩の気温差が激しい今日この頃です。
体調を崩したりなさいませんよう、ご自愛くださいませ。

さて、今日の仕訳は以下の5問。

 

<問題1:工事進行基準

当期首に、工期3年の工事を請け負った。
工事進行基準を適用し、以下のデータに基づいて完成工事高及び完成工事原価を計上する仕訳を示しなさい。

  • 請負金額      ¥1,000,000
  • 前受金       ¥400,000
  • 工事原価総額見積額 ¥800,000
  • 当期発生工事原価  ¥300,000

 

 

<解答>

   未成工事受入金 375,000 / 完成工事高   375,000
   完成工事原価  300,000 / 未成工事支出金 300,000

 

<解説>

工事進捗率 = 発生工事原価 ÷ 工事原価総見積額
      = 300,000 ÷ 800,000
      = 0.375

 

完成工事高 = 請負金額 × 工事進捗率
      = 1,000,000 × 0.375
      = 375,000

 

<問題2:通貨代用証券

保有していた国債の利札¥5,000が満期となった。

 

<解答>

   現金 5,000 / 有価証券利息 5,000

 

<解説>

満期(支払期日)を迎えた利札(通貨代用証券)は、『現金』勘定で処理します。

 

<問題3:固定資産の売却損益>

以下に示す機械装置を、当期首に売却した。売却時の仕訳を示しなさい。
なお、この機械装置は前期末で取得より3年が経過している。

  • 取得価額   ¥1,500,000
  • 残存価額   ¥0
  • 耐用年数   10年
  • 減価償却方法 定額法
  • 売却価額   ¥1,000,000

売却代金は、翌月に受け取ることになっている。

 

<解答>

   減価償却累計額  450,000 / 機械装置 1,500,000
   固定資産売却損   50,000 /
   未収入金    1,000,000 /

 

<解説>

1年あたりの減価償却費 = (取得価額ー残存価額)÷耐用年数
           = (1,500,000-0)÷10
           = 150,000

 

売却時までの減価償却累計額 = 150,000 × 3年
              = 450,000

 

売却時の機械装置の価値 = 取得原価 - 減価償却累計額
            = 1,500,000 - 450,000
            = 1,050,000

 

¥1,050,000のものを、¥1,000,000で売却しているので、¥50,000の売却損が発生しています。

 

<問題4:貸倒引当金

前期の決算において、完成工事未収入金¥1,000,000に対して20%の引当金を計上している。
これについて、当期に¥400,000は回収したが、残額は当期末に貸倒れとなった。
当期末における仕訳を示しなさい。

 

<解答>

   貸倒引当金 200,000 / 完成工事未収入金 600,000
   貸倒損失  400,000 /

 

<解説>

「完成工事未収入金¥1,000,000に対して20%の引当金を計上している」ということなので、『貸倒引当金』は¥200,000が計上されています。

 

『完成工事未収入金』は、¥400,000が回収されているので、残り¥600,000が貸倒れです。

 

貸倒れについて、引当金で充当できない分は、『貸倒損失』勘定で処理します。

 

<問題5:値引返品割戻・割引>

資材A(単価¥600)を300個仕入れ、倉庫に保管した。
代金は掛けとし、2%の割戻しを受けた。

 

<解答>

   材料 176,400 / 工事未払金 176,400

 

<解説>

値引、返品、割戻は、逆仕訳で処理します。
割引は、『仕入割引』勘定で処理します。

 

本問は割戻しなので、逆仕訳をします。

 

本来の仕訳は、
   材料 180,000 / 工事未払金 180,000 -①

 

割戻しはこれの2%なので、
   工事未払金 3,600 / 材料 3,600 -②

 

①と②を合わせたものが、本問の解答となります。

 

 

 

 


最後までご覧いただき、ありがとうございました。

 

 

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