建設業経理士2級:よくある仕訳問題その7
今日で「その7」まで来ました仕訳問題。
本日の5題はこちら。
<問題1:工事進行基準>
前期に請負金額¥5,000,000、工期3年の工事を受注し、工事進行基準を適用している。
工事原価総額の見積額は¥4,500,000、前期発生工事原価は¥1,080,000、当期発生工事原価は¥2,250,000である。
着手前の受入金が¥2,500,000として、当期の完成工事高及び完成工事原価に関する仕訳を示しなさい。
<解答>
未成工事受入金 1,300,000 / 完成工事高 2,500,000
完成工事未収入金 1,200,000 /
完成工事原価 2,250,000 / 未成工事支出金 2,250,000
<解説>
前期工事進捗率 = 1,080,000 ÷ 4,500,000
= 0.24
前期完成工事高 = 5,000,000 × 0.24
= 1,200,000
未成工事受入金の残高 = 2,500,000 - 1,200,000
= 1,300,000
当期工事進捗率 = (1,080,000+2,250,000)÷4,500,000
= 0.74
当期完成工事高 = 5,000,000 × 0.74 - 1,200,000
= 2,500,000
<問題2:株式の購入>
A社株式を、取引関係の強化を目的として、1株あたり¥300で2,000株購入した。
この代金と手数料¥25,000を合わせて、小切手を振り出して支払った。
<解答>
投資有価証券 625,000 / 当座預金 625,000
<解説>
手数料も取得原価に含めます。
<問題3:工事原価の計上>
A社より、請負金額¥5,000,000の工事を受注しており、工事完成基準を適用している。
当期の工事原価は¥1,500,000であり、このうち¥1,000,000は小切手を振り出して支払い、残りは約束手形で支払っている。
<解答>
未成工事支出金 1,500,000 / 当座預金 1,000,000
/ 支払手形 500,000
<解説>
発生した工事原価は、いったん『未成工事支出金』勘定にまとめられます。
本問では工事完成基準を適用しており、この工事はまだ完成しておりませんので、『完成工事原価』への振替は行いません。
<問題4:固定資産の購入>
1台あたり¥200,000の機械装置を3台購入した。
代金は引取運賃¥30,000とあわせて小切手を振り出して支払った。
<解答>
機械装置 630,000 / 当座預金 630,000
<解説>
引取運賃も取得原価に含めます。
<問題5:現金過不足>
決算において、現金の実際有高¥180,000に対して、帳簿残高が¥200,000であることが判明した。
直ちに原因を調査したが、不明であった。
<解答>
雑損失 20,000 / 現金 20,000
<解説>
決算整理を行っても、帳簿残高>実際有高 の場合は、『雑損失』勘定で帳簿残高を減らして実際に合わせます。
逆に、帳簿残高<実際有高 の場合は、『雑収入』勘定で帳簿残高を増やし、実際に合わせます。
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