建設業経理士2級:本試験第2問対策その8
建設業経理士2級試験の第2問は、基本をしっかり抑えていれば点を取りやすいところだと思います。
合格のためには、確実に正解できるようにしておきましょう。
今日の問題は以下の4問。
<問題1:消費税>
A社は、消費税について税抜方式で処理している。
期末において仮払消費税が¥300,000、仮受消費税が¥( ? )であるなら、未払消費税は¥100,000となる。
<解答>
¥400,000
<解説>
どっちがどっちか一瞬迷いがちなところです。
こういう時は、仕訳にしてみると分かりやすいと思います。
仮払消費税が¥300,000ということは、
仮払消費税 300,000 / 現金など 300,000
未払消費税が¥100,000ということは、
仮受消費税 ? / 仮払消費税 300,000
/ 未払消費税 100,000
従って、仮受消費税は¥400,000となります。
先に貰った額が、先に払った額より多いので、差額が未払いになってるわけですね。
先に払った額が、先に貰った額より多いなら、差額は未収消費税となります。
<問題2:工事進行基準>
前期に着工したA工事は、当初より工事進行基準を適用している。
工期は3年7ヶ月、請負金額¥8,000,000、総工事原価見積額は¥7,000,000、当期の工事原価発生額は¥4,550,000であった。
工事進捗度を原価比例法で算出する場合、当期の完成工事高は¥( ? )である。
<解答>
¥5,200,000
<解説>
当期の工事進捗率度 = 発生工事原価 ÷ 総工事原価見積額
= ¥4,550,000 ÷ ¥7,000,000
= 0.65
当期の完成工事高 = 請負金額 × 工事進捗度
= ¥8,000,000 × 0.65
= ¥5,200,000
工期が中途半端な日数でちょっと戸惑いますが、「当期の」工事発生原価が問題文中に指示されていますので、「当期の」完成工事高は工期に関係なく計算することができます。
<問題3:内部利益>
A社は、材料を支店に送る際、原価に3%の利益を加算した額で振り替えを行っている。
支店の期末における材料費は¥500,000(うち本店仕入分¥175,300)、未使用の材料¥60,000(うち本店仕入分¥46,459)であった。
期末に控除される内部利益は¥( ? )である。
<解答>
¥6,459
<解説>
本店仕入分の合計 = ¥175,300 + ¥46,459
= ¥221,759
原価 + 原価の3% = ¥221,759
1.03原価 = ¥221,759
原価 = ¥215,300
控除される内部利益 = 原価の3%
= ¥215,300 × 3%
= ¥6,459
<問題4:本支店会計>
当期首より、A支店を独立会計単位とする本支店会計を採用した。
これに伴い、期首において、以下の項目をA支店に振り替えている。
・現金 ¥60,000 ・材料貯蔵品 ¥70,000
・機械装置 ¥80,000 ・工事未払金 ¥90,000
・機械装置減価償却累計額 ¥60,000 ・未成工事支出金 ¥300,000
このとき、A支店の本店勘定の残高は¥( ? )である。
<解答>
¥360,000
<解説>
振り替えられた分は、そのまま支店の帳簿に計上されるので、
支店の仕訳は、
現金 60,000 / 工事未払金 90,000
材料貯蔵品 70,000 / 機械装置減価償却累計額 60,000
機械装置 80,000 / 本店 ?
未成工事支出金 300,000 /
となります。
従って、
借方合計¥510,000 = 貸方合計¥150,000 + 本店勘定
本店勘定 = ¥510,000 - ¥150,000
= ¥360,000
となります。
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