あいぱす!

あいぱす!

学習支援ソフト「あいぱす!」の紹介と、その他もろもろのブログです。

建設業経理士2級:本試験第2問対策その10

f:id:ipassdegoukaku:20191112100920j:plain


今日の問題はこちらの4問。

 

<問題1:値引返品割戻・割引>

ある材料Aについて、期首残高は¥500,000であった。
当期中の仕入高¥4,000,000、仕入割引¥40,000、仕入値引¥100,000、仕入割戻¥80,000があり、当期末には実地棚卸高が¥300,000、盗難による棚卸減耗損が¥20,000であった。
この場合、材料Aの材料費は¥( ? )である。

 

<解答>

   ¥4,000,000

 

<解説>

いろいろありますが、落ち着いて順番に見ていきましょう。

 

まず、期首残高¥500,000、仕入高¥4,000,000より、この材料は¥4,500,000あることが分かります。

 

この材料勘定をマイナスする要素は、

仕入値引¥100,000、仕入割戻¥80,000、の2つです。

仕入割引¥40,000は材料勘定とは関係ないことに注意しましょう。

 

¥4,500,000 - (¥100,000+¥80,000) = ¥4,320,000

 

この¥4,320,000のうち、¥20,000は盗難にあったということなので、残り¥4,300,000。

 

¥4,300,000のうち、期末に残っていたのは¥300,000なので、結局、材料費(当期消費した材料)は¥4,000,000となります。

 

<問題2:工事進行基準

請負金額¥10,000,000の工事を前期より着工し、工事進行基準を適用している。
前期の発生工事原価は¥1,000,000であり、工事原価総額の見積額は¥8,000,000であった。
当期より工事原価総額の見積額は¥8,750,000に変更された。
当期の発生工事原価が¥6,000,000であり、工事進捗度は原価比例法で算定される時、当期の完成工事高は¥( ? )である。

 

<解答>

   ¥6,750,000

 

<解説>

前期工事進捗度 = ¥1,000,000 ÷ ¥8,000,000
        = 0.125

 

前期完成工事高 = ¥10,000,000 × 0.125
        = ¥1,250,000

 

当期工事進捗度 = (¥1,000,000+¥6,000,000)÷¥8,750,000
        = 0.8

 

当期完成工事高 = ¥10,000,000 × 0.8 - ¥1,250,000
        = ¥6,750,000

 

<問題3:減価償却費>

前期首に機械装置A(取得原価¥500,000、残存価額ゼロ、耐用年数5年)を取得し、償却率0.25の定率法で減価償却を行っている。
当期の減価償却費は¥( ? )である。

 

<解答>

   ¥93,750

 

<解説>

前期末の減価償却費 = ¥500,000 × 0.25
          = ¥125,000

 

当期末の減価償却費 = (¥500,000-¥125,000)×0.25
          = ¥93,750

 

<問題4:本支店会計>

本店にあるA支店勘定は¥100,000の借方残、B支店勘定は¥120,000の借方残である。
B支店はA支店の完成工事未収入金¥50,000を現金で回収し、A支店はB支店の旅費交通費¥20,000を現金で立替払いした。
本店集中計算制度で仕訳した場合、本店にあるA支店勘定は¥( ? )となる。

 

<解答>

   ¥30,000

 

<解説>

①B支店はA支店の完成工事未収入金¥50,000を現金で回収した。

②A支店はB支店の旅費交通費¥20,000を現金で立替払いした。

 

この2つの仕訳を本店を経由する形に書き換えます。

 

①-1 B支店は本店の完成工事未収入金¥50,000を現金で回収した。
   B支店の仕訳 : 現金 50,000 / 本店 50,000
   本店の仕訳  : B支店 50,000 / 完成工事未収入金 50,000

 

①-2 本店はA支店の完成工事未収入金¥50,000を現金で回収した。
   A支店の仕訳 : 本店 50,000 / 完成工事未収入金 50,000
   本店の仕訳  : 現金 50,000 / A支店 50,000

 

本店の仕訳だけを見てまとめると、

   B支店 50,000 / A支店 50,000 - 仕訳ア

 

②-1 A支店は本店の旅費交通費¥20,000を現金で立替払いした。
   A支店の仕訳 : 本店 20,000 / 現金 20,000
   本店の仕訳  : 旅費交通費 20,000 / A支店 20,000

 

②-2 本店はB支店の旅費交通費¥20,000を現金で立替払いした。
   B支店の仕訳 : 旅費交通費 20,000 / 本店 20,000
   本店の仕訳  : B支店 20,000 / 現金 20,000

 

本店の仕訳だけを見てまとめると、

   B支店 20,000 / A支店 20,000 - 仕訳イ

 

仕訳ア、仕訳イより、

本店のA支店勘定残高 = 借方合計¥100,000 - 貸方合計¥70,000
           = ¥30,000

となります。

 

 

 

 


最後までご覧いただき、ありがとうございました。

 

 

お時間ございましたら、是非ホームページもご覧ください。